「しんぶん赤旗」2019/8/9
40回ながさき8・9平和展
 核兵器の廃絶と戦争のない平和な世界の実現をめざす「第回ながさき8・9平和展」(同企画委員会主催)が7日から、長崎市の長崎県美術館で始まりました。(11日まで)

 米国からの作品27点を含む200点を展示。幼児から90代までの作品が並びました。広島の平和美術展とも交流を続けており、広島からの作品5点も展示されています。

 このうち、6月に90歳で亡くなった被爆者の川口和男さんが最後に描いた「崩れ落ちた天主堂のドーム」。原爆で破壊された茜色に染まる浦上天主堂を枯れ木にとまるカラスが見つめています。「この地の地獄を見た。核兵器の廃絶と恒久平和を!」などのメッセージが添えられています。

 川口さんと知り合いだという女性(59)は「亡くなられたと聞いて驚きました。祈りを込めて描かれていると感じます」と話しました。

 他にも写真や書、立体作品など様々なジャンルの展示があります。石木ダム建設予定地の川棚町川原(こうばる)地区でのダム建設反対のたたかいの様子や、四季の暮らしぶりを写した写真も展示されていました。

 「8・9平和展」事務局長の松尾英夫さん(78)は「40年間続けてきたことで参加が大きく広がってきました。これからもがんばっていきたい」と語りました。