「しんぶん赤旗」2019/12/28
「平和の旅へ」合唱団がNPTで合唱組曲「平和の旅へ」を上演 
 「平和の旅へ」合唱団のメンバーと関係者4人は27日、長崎市役所で田上富久市長に面会し、来年の核不拡散条約(NPT)再検討会議初日に国連本部ロビーで合唱組曲「平和の旅へ」を上演することが決まったと報告しました。

 「平和の旅へ」は、長崎の被爆者渡辺千恵子さんの被爆後の半生を綴った創作曲で、合唱団は1985年の初演以来34年間歌い続け、これまでに258回、のべ15万人に届けてきました。ニューヨークでは、全国から約40人、その内長崎からは約30人が歌う予定です。

 佐藤由美子団長(68)は「国連のロビーで歌うということは、各国の代表や全世界に被爆の実相と核兵器廃絶を発信できる良い機会だと思います」と語り、長崎被災協の田中重光会長(79)は「大先輩の渡辺さんに、被爆者は勇気づけられてきた。この歌が国連で歌われることは意義あること」と話しました。

 指揮者で「平和の旅へ」の作曲者の1人でもある園田鉄美さん(67)は、ニューヨークのラガーディア芸術高校でも上演する予定だと述べ、被爆者のサーロ節子さんが参加することを紹介しました。

 田上市長は「NPTの各国参加者に被爆の実相をわかって議論してほしいと伝えることも大事。意味のある活動だと思う。私もニューヨークで聴けるようにしたいと思います」と応じました。