「しんぶん赤旗」2019/4/26
「原発ゼロをめざす長崎連絡会」総会で記念講演
エネルギー政策転換を
 「原発ゼロをめざす長崎連絡会」は24日、長崎市内で第8回総会を開きました。同会代表世話人の冨塚明・長崎大学准教授が「原発のない社会に、エネルギー政策の転換を」と題して記念講演をしました。

 冨塚氏は、世界の発電の動向について、2017年末で、発電能力では風力と並び、太陽光発電が初めて原子力発電を抜き、実際の発電量でも再生可能エネルギー発電が、原子力発電を超えたことを紹介。世界的に再生可能エネルギー利用が進んでいることを明らかにしました。

 一方、日本政府のエネルギー政策は、原発は絶対続けていくという方針であり、原発の再稼働や新増設を、経団連が主導、提言していることを示しました。

 九州電力は、原発への依存度が他の電力会社より高く、太陽光発電の接続を一部遮断していることについて、冨塚氏は「昨年から42日、遮断が続いている。他の電力会社はいっさいしていないのに異常」だと指摘。「原子力ではなく再生可能エネルギーをベースにし、再生エネルギーを100%利用し火力発電などで調整すれば、原子力は必要なくなっていく」と詳細なグラフを用い解説しました。

 冨塚氏は「原発があることで再生可能エネルギー利用が進まないという現実が見えてきた」と語りました。

 講演後の総会で、1年間のまとめと活動方針、新役員が採択されました。