「しんぶん赤旗」2019/5/16
NHK元記者迎え講演会 森友報道の舞台裏語る
 言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会」などは12日、元NHK記者で、現在大阪日日新聞論説委員・記者の相澤冬樹さん(56)を迎え「第一線記者が語る森友事件と安倍官邸、NHK」と題した講演会を長崎市で開催しました。260人が参加しました。

 相澤氏は、NHKで森友学園問題を取材。安倍総理大臣の妻の昭恵氏が名誉校長であることを強調した記事が、デスクの判断で書き換えられるなど、森友報道の現場での圧力の実態を語りました。

 森友学園の籠池泰典氏に取材し、決定的特ダネが放送された時には、報道局長から大阪の報道部長に「あなたの将来はないと思え」との電話があったことを紹介。相澤氏はその後異動を命じられ、昨年8月にNHKを退職しました。

 報道の在り方について相澤氏は「権力に不都合な事実であれ伝えていかなければならない。それにより視聴者、読者がマスコミを通して権力を監視することにつながる」と指摘。「報道に対し市民も声を上げることはできる。批判ばかりではなく良い所はほめてほしい。それが記者のやる気につながる」と語りました。