「しんぶん赤旗」2019/7/8
核禁条約採択2周年 カトリック長崎大司教区の見大司教が講演
 核兵器禁止条約採択2周年記念とローマ教皇の来日を歓迎する講演会が7日、長崎被災協講堂(長崎市)で開かれました。

 被爆者ら約70人が参加。「『ヒバクシャ国際署名』をすすめる長崎県民の会」と「長崎県宗教者懇話会」の共催です。

 県宗教者懇話会の久井快哲(くいよしのり)会長が開会あいさつ。カトリック長崎大司教区の見三明大司教が「核兵器についてのバチカンの考え」と題して講演しました。

 見氏は、歴代教皇の言葉を紹介し、バチカン(教皇庁)は少なくとも20世紀後半から軍備、特に核兵器に対して常に警告し、軍備撤廃と核兵器廃絶を訴えてきたと述べました。

 11月に長崎を訪問する予定のフランシスコ教皇は、核兵器禁止条約を歓迎し、「核兵器は見せかけの安全保障を生みだすだけ。その使用と威嚇のみならずその保有そのものも断固として非難されなければならない」と語っていると紹介しました。

 見氏はフランシスコ教皇の長崎訪問について「世界の核保有国の意識を変えるぐらいの力強いメッセージを期待している。被爆地で発信されるということに意義があると思う」と話しました。

 長崎大学・核兵器廃絶研究センターの中村桂子準教授が「核兵器禁止条約をめぐる世界の動き」と題して講演。「県民の会」の田中重光共同代表が閉会のあいさつをしました。