「しんぶん赤旗」2018/10/24
「女の平和IN長崎」学習会 国民投票法の問題点
 女性の立場から戦争反対を訴える市民団体「女の平和IN長崎」は、憲法についての連続学習会を長崎市内で開いています。9回目となる21日は、長崎大学の井田洋子教授を講師に国民投票法の問題点を学びました。

 井田氏は国民投票法について、大切なのは投票率だとして「多くの国の国民投票のルールでも投票率が最も大事だとされている。しかし、日本の国民投票法には投票率の規定が一切ない。そこが最大の問題」と語りました。

 国民投票の運動期間は最短で60日ときわめて短く、国民にじっくり考える時間があたえられていないと指摘。宣伝については、有料広告などが自由にできるようになっており、「お金のある政権党には有利となり問題がある。現行法では発議された案をいかにして確実に可決させるか、つまり通すための法律になってしまっている」と解説しました。

 参加者から「憲法改正の賛否について公正な報道をするというが、資金力のある党の報道が大量に行われ、公正ではなくなるのではないか」と不安の声が上がりました。

 初めて国民投票法について学んだという女性(55)は、「日本の投票法には、不備な点が多いことがよくわかった」と語りました。