「しんぶん赤旗」2019/1/18
長崎県政と日本共産党 16年ぶり2議席確保へ
 4月の長崎県議選で日本共産党は、現職の堀江ひとみ候補(59)=長崎市区(定数14)=の4選を必ず勝ち取り、新人の安江あや子候補(42)=佐世保市・北松浦郡区(定数9)=を押し上げて、県議会で16年ぶりの2議席獲得に全力を上げています。

 長崎県では大型事業が目白押しです。地域振興策の目玉として大々的に宣伝してきた長崎「新幹線」。「フリーゲージトレイン」の導入断念で、いまだに整備方針が確定していません。事業費は約5000億円の予定が、約6200億円にふくれあがることが判明。しかし、中村知事と自民・公明県議らは事業費1兆円を超える全線フル規格の導入にやっきになっています。

 地元地権者世帯約60人の土地や家屋を強制収用して取り上げ、建設を強行しようとする石木ダム。破たんした治水・利水計画をふりかざし、地元住民の人権を踏みにじる県のやり方に、全国から批判の声が上がっています。安江候補も現地川原(こうばる)に何度も足を運び、地権者とともに抗議行動に参加。「ダム建設を中止させ、必ず地元のみなさんの笑顔を守る!」と決意しています。

 佐世保市のハウステンボスに誘致を狙うカジノ。「佐世保市民をギャンブル依存症にするカジノはいらない」と「カジノ誘致問題を考える市民の会」が発足。強い反対の声にもかかわらず、知事は誘致に前のめりです。しかし、ハウステンボス社長は「事業参加は慎重に」と発言しています。

 堀江県議はムダな公共事業より暮らし・福祉応援の県政を求めて繰り返し質問。長崎市が独自に子ども医療費助成を行っていることに、県がペナルティを課している不当性を追及し是正させました。その結果、長崎市は2018年度には助成を中学卒業までへと拡大しました。16年1月、大雪で茂木びわに壊滅的被害が発生し直ちに現地へ。田村貴昭衆院議員と連携し、びわ農家の救済に力を尽くしました。

 県議会での野党共闘を積極的にすすめ、15年9月議会では民主・社民党などとともに「安全保障に関する法案の慎重審議を求める意見書」を提出。初めて超党派の県議・市議で「戦争法反対」の街頭宣伝を行いました。16年11月議会では民進・社民党とともに「日本政府の核兵器禁止条約決議案への反対に抗議し核兵器廃絶への転換を求める意見書」を提出し賛成討論をしました。

 堀江・安江両候補は県議会での2議席獲得が、安倍政権いいなりの長崎県政を転換する力になるとして▽新幹線は凍結。石木ダム、カジノ誘致は中止を▽諫早湾干拓の潮受け堤防排水門の開門を▽国民健康保険・介護保険料の負担軽減▽子ども医療費は高校卒業まで助成▽人以下学級を全学年で―などの政策の実現をめざしています。