「しんぶん赤旗」2018/12/25
連携中枢都市圏構想 佐々町で否決
 長崎県佐世保市が周辺11市町と進めてきた「連携中枢都市圏形成構想」で、佐々町議会は19日、連携協約を結ぶ議案を否決しました。

 安倍内閣がすすめる「第2の合併」道州制への布石と言われる、連携構想で、佐世保市はカジノを含むIR誘致を最重点の連携課題としてきました。

 討論に立った日本共産党の永田勝美町議は「カジノで利益を得るのはアメリカのカジノ資本だけ。その被害と負担だけが自治体に押しつけられる。ギャンブル依存症を拡大するカジノ誘致に佐々町が協力することはできない」と反対を表明しました。

 他の議員からも「合併の道を選ばずやってきた佐々町の選択は間違っていない。第2の合併となる議案には反対」「佐世保市の態度は高圧的」などの反対意見が述べられました。採決の結果反対5、賛成4で否決されました。

 これを受け、20日に開催された佐世保市議会は佐々町と連携協約を結ぶ議案を撤回し、佐世保市に隣接する佐々町は中枢都市圏から離脱することとなりました。

 町民からは「良かった。カジノに協力なんて町の恥だ」「こども達に『負の遺産』は残せない」など町議会の判断に喜びの声が聞かれました。