「しんぶん赤旗」2018/12/18
「養生所等遺跡の完全保存を実現する市民の会」がつどい
 長崎市立小学校の新校舎建設予定地で見つかった日本で最初の近代的西洋式病院「小島養生所」の遺跡の完全保存を求める「養生所等遺跡の完全保存を実現する市民の会」はこのほど、市民と語り合うつどいを同市で開きました。

 長崎市が工事を強行し、遺跡が破壊されている中、11月19日には、オランダ人医師ポンペが初めて近代西洋医学の講義をした場所である県庁舎跡地への「国立近代医学歴史資料館」の建設を国に働きかけるよう求め、中村法道知事宛てに要望書を提出しています。

 同会共同代表の相川忠臣長崎大学名誉教授は、「市は遺跡を葬り去ろうとしている。国立の資料館を建設することで遺跡の名誉を回復することができる」と語りました。

 同じく共同代表の鮫島和夫元長崎総合科学大学教授は、「遺跡を壊すような行為は大変な問題なのだということを市民に知らせていかなければいけない」と強調しました。

 参加者から「遺跡が出ても市民には知らせない市の態度に憤慨している」など、市の文化財行政に強い批判の声が上がりました。

 市民の会の世話人の浅田五郎市議(81)は「保守の私と共産党の議員がしっかり手を組んでいる。がんばります」と語りました。