「しんぶん赤旗」2018/12/21
石木ダム事業認定取り消し訴訟 控訴審第1回口頭弁論

 長崎県と佐世保市が川棚町に計画している石木ダム建設で、反対地権者ら109人が国に事業認定取り消しを求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が19日、福岡高裁(西井和徒裁判長)でありました。1審の長崎地裁の判決は、実測値とかけ離れた佐世保市の水需要予測や誤った県の治水計画について「不合理とは言えない」と認め、原告の請求を全面的に棄却する不当なものでした。

 意見陳述に立った地権者の石丸勇さん(69)は、祖父母が苦労してこの地に土地を求めたことを紹介し「土地を守る事は先祖代々からの地域の共同体を守る事です。まして、祖父母の思いに背き必要性がないと分かり切っている石木ダム計画の犠牲になることは、どうしても受け入れられない」と訴えました。

 原告弁護団も意見陳述し、馬奈木昭雄弁護団長は「裁判所は事実をありのままに見て行政と住民の間で対話と合意形成が可能となるような審理を行ってほしい」と求めました。

 地元地権者らは貸し切りバスで参加。裁判後の報告集会で地権者の岩下和雄さんは「地元ではがんばって抗議行動を続けています。この裁判で勝利し工事を中止に追い込んでいきたい」と語り支援を訴えました。

 日本共産党の安江あや子県議候補と小田のりあき佐世保市議候補もバスで同行しました。

 次回期日は来年3月11日です。