「しんぶん赤旗」2019/1/29
BSL―4工事着工 周辺住民ら抗議のスタンディング
長崎大学は、エボラ出血熱など危険度が最も高い病原体を扱う「バイオセーフティレベル(BSL)4」施設の工事着工を28日、強行しました。周辺の住民ら40人は同日早朝、医学部キャンパス正門前に集まり、「危険な施設を住宅街に造るな!」と抗議の声を上げました。

 同施設は、長崎市の住宅街の爆心地にほど近い医学部キャンパスに建設予定。これに反対する地元住民らは、建設計画の差し止めを求める仮処分申請や、情報開示を求める訴訟を起こしています。参加者らは「命と引き換え、長崎にBSL4はいらない」などと書かれた横断幕やプラカードを手に次々と怒りのスピーチをしました。

 池田文夫さん(70)は「危険な施設の建設は、住民の平和的な生存権や人格権を侵害する憲法違反です。危険なエボラウイルスをこの浦上の地に持ってこさせない運動を続けていこう」と訴えました。

 清水秀記さん(68)は「一度稼働したら時間、実験室内の空気が排気され遠いところまで運ばれる。汚れた空気の検査は誰がやるのか全くはっきりしていない。こんな恐ろしい施設を、住民の声を無視して建設することは許されない」と力を込めました。

 集会参加者は工事車両搬入口に移動し、「BSL4施設着工反対」と全員で抗議の声を響かせました。

 日本共産党の堀江ひとみ県議と長崎市議団も参加しました。