「しんぶん赤旗」2018/11/17
BSL4施設の建設に関し情報開示を求め提訴
 長崎大学が「エボラ出血熱」など最も危険なウイルスを扱う「バイオセーフティレベル(BSL)4」施設を、住宅街にある坂本キャンパスに建設しようとしていることに対し、「BSL4施設計画の差し止めを求める会」(会員1995人)は16日、長崎大学と長崎県、長崎市を相手取り施設建設に関する情報の開示を求めて、長崎地裁に提訴しました。

 訴状によれば、大学の施設から危険なウイルスなどが漏れると、原告らは感染させられてしまうと指摘。大学による計画は原告の生命、健康、安全な生活を侵害するものであるにもかかわらず、着工が迫った現時点においてさえ、原告らが求める情報を開示していないとして▽施設で実験、研究に用いる病原体などの種類、実験動物の種類、数▽施設でのすべての過程における安全性確保方法、事故発生時や外部災害時の対応マニュアル―など6項目の開示を求めています。

 記者会見で地元に住む原告女性は「この施設ができれば、永久に苦しめられる」と訴えました。

 これに先立つ14日、長崎大学の河野茂学長は、地元住民らの反対の声を無視し、同施設の12月着工を正式表明しています。