「しんぶん赤旗」2018/10/2

日本の米軍基地を問う  長崎県母親大会開く

  「2018長崎県母親大会」9月30日、長崎市の長崎ブリックホールで開かれ、延べ330人が集いました。

 午前中「子どもの権利を日常の光景から考える」「国保の仕組みと県単位化の問題点」「太極拳でリフレッシュ」など六つのテーマで分科会が開かれました。

 午後の全大会は、長崎大学の冨塚明准教授が「いま、日本の米軍基地を問う〜沖縄・辺野古のたたかいと心ひとつに〜」と題して講演しました。

 冨塚氏は日米地位協定について具体的に解説。米軍基地を置くのに国会での承認は必要としないことや、岩国空域では米軍の許可なく民間機が飛べないなど、あらゆる分野で米軍が優遇されている実態を紹介。その上で、地位協定は日本国憲法の上に存在し日本の主権がふみにじられていると指摘しました。

 冨塚氏は、翁長雄志・前沖縄知事が全国知事会に働きかけ、初めて「米軍基地の整理・縮小・返還の促進」などを盛り込んだ地位協定の見直しを政府に要求したことを紹介し「米軍基地がほんとう必要なのか、思考停止にならずに考えてほしい」と呼びかけました。

 最後に大会アピールを拍手で採択しました。

 講演を聞いた医療職の原口菜々子さん(26)は「日米地位協定の理不尽さを痛感した。国民の命が軽視されている。運動を広げて米軍基地撤退を実現したい」と語りました。