「しんぶん赤旗」2018/01/24
たたかう住民のドキュメンタリー 石木ダム建設計画 

 長崎県と佐世保市が長崎県川棚町の川原(こうばる)地区に建設を計画している石木ダム。「ふるさとを奪うな」と半世紀にわたりたたかい続けている、13世帯53人の暮らしを描いたドキュメンタリー映画「ほたるの川のまもりびと」が完成。21日、長崎市内で先行試写会が開かれ約400人が鑑賞しました。

 試写会終了後、映画を監督した山田英治氏、作家のいとうせいこう氏のトークショーがパタゴニア日本支社長の辻井隆行氏の司会で行われました。

 山田監督は「映画はみんなが楽しんで観るもの。違う入り口で石木ダムについて知ってもらい広げてもらえたら」と述べました。

 いとう氏は「映画には自然や人々の気持ち、ダムの問題が見事に詰まっている。この人たち以上に人間らしく生きている人がいるのだろうか」と述べ、「東京に住む私たちの税金もこのダムに使われており無関係ではない。自分たちのお金がきちんと使われて、それが人をいじめない社会をつくるのは当たり前のこと」と語りました。

 参加した長崎市の女性は、現在行われている知事選挙について、県政のあり方について考える良い機会だと話し、他の参加者からも映画に共感する発言が相次ぎました。

 川原の住民も駆けつけ、道路工事現場での抗議行動の厳しい現状を報告。石丸キム子さんは「今日の感想を広げて、本当に必要なのかみなさん自身に考えてほしい」と声を詰まらせ訴えました。