「しんぶん赤旗」2016/10/02
長崎大に危険ウイルス施設計画
撤回要求署名3428人に
 長崎大学が「エボラ出血熱」などを引き起こす最も危険なウイルスを取り扱う研究施設「バイオセーフティレベル(BSL)4」を、長崎市の住宅街に建設しようとしている問題で9月30日、市民団体が建設計画撤回を求める署名606人分を同大学の片峰茂学長に宛てて提出しました。

 提出したのは「『BSLー4』に反対する周辺住民の会」(清水秀記代表)と「くらしと地域を考える長崎市民の会」(吉田省三代表委員)。併せて市民の会の要求書を提出しました。

 同大学は、2012年4月に建設候補地を、約2万人が暮らす市内の坂本地区(医学部キャンパス内)と発表しました。周辺住民や市民団体からは反対の声があがり、2014年から署名運動が続いています。署名提出分は合計3428人となっています。

 周辺住民の会の原田成子さんは「なぜ、大勢の人が住んでいるところに危険な施設を持ってくるのか。ここには子どもや孫も住んでいる。また、将来帰ってくる。しかし危険な施設ができれば帰ってくる場所をなくしてしまう。施設は、住民のいない場所に持っていってほしい」と訴えました。

 対応した山ア雅彦研究国際部長は「今日受け取った署名と発言については学長に伝えます」と答えました。