「しんぶん赤旗」2016/02/03
石木ダム 道路工事差し止め求める
505人が仮処分申し立て
長崎地裁支部
 長崎県と佐世保市が川棚町に計画している石木ダムをめぐり、債権者505人が2日、県と市に対して石木ダム建設に伴う付け替え道路工事差し止める仮処分を長崎地裁佐世保支部に申し立てました。

 石木ダムに対しては、審査請求人150人以上が行政訴訟を国に対して行っており、事業認定取り消し訴訟の原告らは100人以上に及んでいます。現在、住民らの阻止行動により、付け替え道路工事は一時中止に追い込まれています。

 地裁支部前の門前集会に約60人が参加。地権者で債権者の一人の岩下和雄さんは「505人も集まったのは、石木ダムいらないの思いの表れ。県は私たちと話し合いをしてほしい。石木ダムの白紙撤回に向けて支援をお願いします」と呼びかけました。

 申し立てでは、石木ダムが治水・利水の効果がなく、@生命・身体の安全Aこれからの人生を自ら選択できる権利B人格権C税金の使途―の4点で地権者の権利が侵害されるとしています。委任状の追加により、全国の誰でも参加可能な訴訟として、全国の支援を呼びかけています。

 報告集会で、馬奈木昭雄弁護団長は、「権力を使って県民を排除するのはとんでもないという声を県民全体の声にしよう。全国のみなさんの声を結集して頑張ろう」と話しました。

 同日、石木ダム建設絶対反対同盟など7団体が闘争宣言を出しました。