「しんぶん赤旗」2016/02/02
楽になる土壌つくろう
長崎・ひきこもり体験語る講演会
 不登校やひきこもりなどを経験した長崎の20〜40代の青年らでつくる「不登校・ひきこもり情報誌『今日も私は生きてます。』編集部」は30日、小説家の旭爪(ひのつめ)あかねさんを招いて講演会を長崎市で開き、80人が参加しました。

 旭爪さんは「ひきこもり経験と今」と題して講演。「何かをやって失敗することが怖かった」と22歳頃から約10年間のひきこもり経験を語り、農業体験と小説家講座の仲間に救われたと話しました。旭爪さんは「一見ムダに見えることを削ぎ落として効率的に突っ走るよりも、もっとゆっくりペースで長い目で見て考えたら、逆に効率的なやり方がある。ひきこもりに特効薬はないが、みんなが少しずつ楽になる方法があり、その土壌をつくることが大切です」と語りました。

 講演後、旭爪さんら当事者4人で「ひきこもりの克服って何?」をテーマに話し合うシンポジウムを行い、「その人に合った、個々人の解決策が必要」などの意見が出されました。