「しんぶん赤旗」2016/01/22
長崎市香焼町
保育所民間移譲撤回を
党大石市議「住民の合意必要」
 長崎市が進める香焼保育所(同市香焼町)の民間移譲の問題で15日、同保育所の「保護者会」とOBらでつくる「すこやかな子どもの育ちを考える会」が共同で、民間移譲の白紙撤回を求める陳情を長崎市に提出しました。

 香焼保育所は1964年、唯一の企業であった炭鉱が閉鎖され、町は赤字再建団体という財政的に厳しい時代に、住民の要求に基づいて保育所建設を申請しました。国も県も「保育所の建設は難しい」と回答していましたが、町と町民が一体となって国に要望し、66年に建設されたものです。住民運動によって実現した保育所の民間移譲は「住民の合意が必要」と日本共産党の大石史生市議も昨年の9月議会で取り上げて質問しています。

 申し入れで、障害児を持つ保護者が「民間の保育所2カ所から断られ、香焼保育所で引き受けてもらった、民間移譲は止めていただきたい」「経験豊かな保育士がそろっていて安心です、民間移譲は撤回して下さい」と涙を流して訴えました。OBからは「これまで蓄積されてきた地域とのつながりや保育内容が失われる」との指摘がありました。

 対応した高橋清文子ども部長は「今後とも説明会を行っていく」とのべるに留まりました。市は、2017年度に民間移譲していく方針を示しています。