「しんぶん赤旗」2015/11/02
被爆70年「惨事二度と」
長崎・パグウォッシュ会議開幕
 世界中の科学者らが核兵器廃絶などを目指して話し合う「パグウォッシュ会議」の第61回年次大会が1日、長崎市で開幕しました。年次大会の長崎開催は初めてです。

 約40の国と地域から約190人が参加。5日までの間、核兵器廃絶への具体的道筋や原子力の平和利用などについて意見を交わします。核保有国である米ロ政府の軍縮担当者や、日本のノーベル賞受賞者の下村脩、益川敏英両氏らも参加します。

 会議のジャヤンタ・ダナパラ会長は開会式で、「今年は広島、長崎で悲惨な出来事が起こって70年。あのような大惨事が世界で決して起こらないよう願い、核軍縮に向かってまい進しましょう」とあいさつしました。

 会議では最終日の5日、「長崎宣言」を発表する予定です。

 参加者は1日午前、開会式に先立ち長崎市の平和公園を訪れ、平和祈念像前で献花。長崎原爆資料館で被爆者の体験を聴いたり、資料館などを視察したりしました。

 パグウォッシュ会議は、核戦争による人類絶滅の危険性を訴えた1955年の「ラッセル・アインシュタイン宣言」を受け、57年に設立。95年にはノーベル平和賞を受賞しています。