「しんぶん赤旗」2015/10/07
石木ダム行政訴訟へ
長崎・事業認定取り消し求め
 長崎県と佐世保市が川棚(かわたな)町・石木(いしき)川に建設を計画している石木ダムをめぐり、石木ダム対策弁護団(馬奈木昭雄弁護団長)は5日、長崎市で会見を行い、国に事業認定の取り消しを求める行政訴訟を長崎地裁に起こすと発表しました。

 石木ダムは、佐世保市の利水と川棚川の治水を名目に2009年11月に事業認定を申請。13年9月に国が事業認定を告示し、50年にわたり反対を続ける地権者13世帯約60人の土地を強制収用する手続きが始まりました。農地の一部はすでに強制収用されています。

 同日、弁護団は県河川課と交渉。交渉には、日本共産党の堀江ひとみ県議、山下千秋・佐世保市議、久保田和恵・川棚町議も参加しました。馬奈木氏は「中村法道知事は逃げ回って時間稼ぎをしている」と強く批判し、話し合いに応じない県の姿勢を追及しました。

 交渉後の会見で、馬奈木氏は、川棚川の河川改修や佐世保市の漏水防止など、対策を怠っている県を批判。弁護団は、行政訴訟とともに、県と佐世保市を相手に工事中止を求める仮処分を長崎地裁佐世保支部に申請する方針です。