「しんぶん赤旗」2015/10/06
諫早開門へ和解勧告
福岡高裁
「長崎県を交え話し合いを」
 国営諫早湾潮受け堤防排水門(長崎県諫早市)の開門をめぐって、福岡高裁は5日、国と「よみがえれ!有明訴訟」弁護団に対し、和解協議を勧告しました。

 勧告は「法治国家である我が国において、確定判決で定められた義務が履行されない状況が続くことは看過することができない。紛争を抜本的かつ総合的に解決するには話し合いによる以外に最良の途はない」というもの。

 弁護団は同日、長崎市の県政記者室で会見を開き、堀良一弁護士は「開門に関する協議で、国へ強い和解勧告を求めた。今回の判決は基本的に同一の見解」と話しました。

 馬奈木昭雄弁護団長は「看過することができない状況とは、憲法違反に他ならない」と語り、協議における利害関係人の参加については「長崎県知事が協議につくのが良い」とのべました。さらに、開門に際し、被害の出ない対策工事を行う必要性を強調し、「開門に反対する立場の声を聞き、提案があれば、実現に向けて協力する」と話しました。