「しんぶん赤旗」2015/06/28/
長崎・石木ダム
“治水効果もない”
住民らの抗議続く
 長崎県と佐世保市が川棚町に計画している石木(いしき)ダム建設事業で、ダムに反対する「石木ダム建設絶対反対同盟」など5団体は26日、石木ダム建設付け替え道路工事の中止と、中村法道知事本人が「強制収用反対署名簿」を受け取るよう申し入れました。県収用委員会は22日に地権者の土地を強制収用できる裁決を出しており、緊迫した事態が続いています。

 県土木部河川課は24日に県庁で会見し、県収用委員会が地権者4世帯の土地約5500平方メートルを明け渡すよう求める裁決を出したことを明らかにしました。明け渡し期限は裁決から60日以内となっています。

 申し入れでは、知事が「地権者の理解を得ながらすすめていく」としながら、12日早朝に県職員や業者が抜き打ち的に工事を強行したことに抗議。知事は結果的に地権者との話し合いを拒否していると批判し、4月から知事に直接手渡したいと交渉してきた「署名簿」を受け取るための日時・場所を7日以内に通知するよう求めています。

 石木ダムの建設予定地では、「佐世保市の水は足りており、治水効果もないムダなダム」と訴える住民・支援者が工事を強行しようとする県に無言で抗議を続けています。