「しんぶん赤旗」2015/06/10
長崎・城山九条の会10周年の集い
宗教者2氏が対談
楠さん・悲惨な体験反省した憲法
平和憲法は大きな歯止め
・高見さん

 長崎市の城山九条の会は7日、結成10周年の集いを長崎市で開き、約100人が参加しました。カトリック長崎大司教区大司教の高見三明さんと市仏教連合会顧問の楠達也さんが憲法について対談しました。

 長崎大学核兵器廃絶研究センター准教授の中村桂子さんがコーディネーターを務めました。高見さんは「平和憲法は、日本が戦争をしない大きな歯止めとなった」とのべ、武力のけん制による戦争の抑止力論を否定しました。楠さんは「かつての悲惨な体験の反省の上につくられた憲法で、その要が9条」と話しました。「あの戦争の苦しみへの道をまた歩み出すのではないか」と戦争法案への懸念をのべました。

 中村さんから「長崎で何をすべきか」と質問が出ると、高見さんは「教会で政治的な憲法9条の話ができないことがおかしい。意見が違うからこそ、よく議論しないと平和は実現できない」と話し、宗教者もオープンな議論を行うべきと強調しました。