「しんぶん赤旗」2015/06/10
長崎・川棚町 「強制収用許すな」
石木ダム計画 町民ら町長に要請
 長崎県と佐世保市が川棚町・石木川に建設を計画している石木ダムをめぐり、ダム建設に反対する町民有志などでつくる「石木川の清流を守り川棚川の治水を考える会」(森田正昭代表)の13人は9日、収用裁決申請手続きを進めない働きかけなどを求めて山口文夫川棚町長に要請しました。日本共産党の久保田和恵川棚町議と山下千秋佐世保市議も同席しました。

 要請は、@県と佐世保市が、4世帯の土地調書と家屋調書の作成で、立会と署名捺印を求めた場合に拒否し、収用裁決申請手続きを進めないよう働きかけるA県に再着工した付け替え道路工事を即時中止するよう働きかける―の2点を求めたもの。

 町側は「署名捺印をしない理由はない」「付け替え道路工事の中止はできない」と回答。「会」は「強制収用を避けたい」という山口町長の発言(2014年9月3日付「長崎新聞」)を紹介し、「反対・賛成は別に、強制収用は許されないという観点に立ってほしい」と求めました。山口町長は発言は「地権者の人たちに対するメッセージだった」として、「現状では将来のために地権者が同意してほしい」とのべました。

 山下佐世保市議は「メッセージの相手は知事に対して言うべきだ」とただし、地権者も「町独自でダムの必要性を検証したことがあるのか」と問題点を指摘しました。