「しんぶん赤旗」2015/05/21
工事強行より話し合いを
石木ダム 住民ら無言の抵抗
 長崎県と佐世保市が川棚町・石木川に建設を計画している石木ダムをめぐり、県は19日、工事再開を強行しようとしましたが、地元住民と支援者ら約50人の無言の抵抗に阻まれ、着工できませんでした。

 県は昨年8月7日、反対地権者ら23人に通行妨害禁止を求める仮処分を長崎地裁佐世保支部に申し立て、同支部は、今年3月24日に16人に通行妨害しないよう命じる決定をしました。

 県は仮処分決定を理由に強行姿勢を取り、工事再開を要求。この日、住民らは沈黙に徹し、「工事強行より話し合いが先だ」の横断幕と「中村知事! 地元の理解は得ましたか?」のプラカードを突き付け、反対の意思を示しました。

 石木ダムは佐世保市の利水と川棚川の治水を名目に進められていますが、地権者らは約50年間も反対を貫き、「佐世保市の過大な水需要予測はおかしい」「河川改修だけで洪水は防げる」「ダムはいらない。ふるさとの美しい自然を守れ」と訴え続けています。