「しんぶん赤旗」2014/11/28
「被爆体験者」の悲願訴え
長崎・県に健康手帳交付求める
 長崎被爆地域拡大協議会(峰松巳会長)の8人は26日、原爆で爆心地から12キロ以内で被爆しながら被爆者として認められない「被爆体験者」への被爆者健康手帳の交付などを求め、県に申し入れました。

 福祉保健部原爆被爆者援護課が応対。山本誠一事務局長は「来年は被爆70年で被爆者も『被爆体験者』も高齢になっている」と問題の早期解決を求めました。

 「被爆体験者」から被爆証言があり、伊王島の男性は「一回一回、精神科に通院しなければならない。それが『被爆体験者』の実相。どんなに苦しくても、すぐに病院にかかることができない」と話しました。別の男性は「当時、長崎市でなかった関係で、私たちは手帳をもらっていない。年を取って手続きが大変で苦痛」と訴えました。

 県が「被爆者援護に努力したい」とのべると、峰会長は「来年被爆70年になっても解決できないことに問題がある。被爆者援護に全力を尽くしてほしい」と求めました。

 申し入れの回答は、年内にある予定です。