「しんぶん赤旗」2014/10/23
葬儀代不支給を是正
長崎県通知 生活保護への扶助運用
共産党の交渉実る
 長崎県諫早市で今年7月、生活保護の葬儀代が扶助基準を超えているとして支給されなかった問題で、長崎県は各自治体に是正の通知を行いました。日本共産党の政府交渉などが実ったものです。

 不支給は諫早市で中野太陽党市議に相談が寄せられていたもの。堀江ひとみ党長崎県議が調査すると、県では、今年4月以降、適切な運用を求める厚労省通知をうけ、「扶助基準を1円でも超えたら支給はゼロ」と各自治体へ指導していたことが判明しました。堀江県議は、早速、国会の小池晃参院議員室に情報提供するとともに、長崎県と諫早市に対して、葬儀代を支給するよう求めました。

 堀江県議は、10月の政府交渉でも仁比議員秘書とともにとりあげ「通知は、葬儀代を支払うなとの内容なのか。保護費で、生存権をかろうじて維持してきた人生の最後をみとった遺族に、葬儀代の借金を背負わせる対応は怒りを禁じえない」とただしました。厚労省は「基準を超えていたら、精査して支払う、葬儀代を支払うなということではない」と回答しました。

 交渉後、長崎県は14日付で、「申請権や受給権の侵害となる恐れがあることから」「葬祭扶助基準を上回っていることのみをもって全く支給できないとするのではなく、内容を精査した上で、適用の可否を決定すること」などと各自治体に事務連絡を通知しました。諫早市の相談者には、内容を精査のうえ葬儀代は支給されました。