「しんぶん赤旗」2014/09/04
石木ダム 長崎県の収用裁決申請方針
地権者などが抗議
 長崎県と佐世保市が川棚(かわたな)町・石木(いしき)川に建設を強行しようとしている石木ダムをめぐり、反対地権者・支援者ら約50人は3日、土地の強制収用に道を開く「裁決申請」方針決定と「通行妨害禁止」の仮処分命令申立に対して抗議する行動を県庁前で行いました。中村法道知事にあてた抗議文を手渡しました。

 中村知事は8月26日に県収用委員会に対して収用裁決申請をする方針を、朝長則男・佐世保市長と山口文夫・川棚町長と協議の上、決定。さらに県は8月7日に「付け替え道路の着工を妨害された」として、長崎地方裁判所佐世保支部に「通行妨害禁止仮処分命令申立書」を提出しました。

 石木ダム建設絶対反対同盟の岩下和雄さん(67)は「話し合いが終わらないうちに、強制収用手続きを進める。県は本当に話し合いをする気があるのか」と訴え、中村知事との面会を要請しました。支援者らは「石木ダム推進派が来ると会うが、私たちが来ると会わない。同じ県民なのにおかしい」と抗議しました。抗議行動開始から県秘書課が抗議文を受け取るまで、3時間以上かかりました。

 水源開発問題全国連絡会も同様の申し入れを行いました。日本共産党の堀江ひとみ県議、山下千秋・佐世保市議、久保田和恵・川棚町議も抗議行動に参加しました。