「しんぶん赤旗」2014/08/27
住民排除の強制収用
石木ダム 申請中止を要請
 長崎県と佐世保市が、地権者の抗議の中、進めようとしている石木ダム建設について、長崎県が26日にも佐世保市長と川棚町長に、「石木ダム建設に伴う強制収用の裁決を申請する」方針を伝える、との報道を受けて、平和・民主主義・革新の日本をめざす長崎県の会は25日、長崎県に対し、「石木ダム建設計画地の強制収用裁決申請をしないことを求める申し入れ」を行いました。

 深町孝郎県革新懇事務局長は、「強制収用となれば現在居住している60人の町民を実力で排除することになる。戦後現に人が住む人家を強制収用して出来たダムはない。そういうことを県はするのか」とただしました。県土木部・河川課浦瀬俊郎企画監は、「今までの状況を、長崎県・佐世保市・川棚町の三者の会議で総合的に判断する。強制収用は選択肢のひとつ」と述べました。

 長崎県革新懇は、@石木ダム建設に伴う、強制収用の裁決申請を絶対に行わないこと。A石木ダム建設を断念し、関係住民が地域で安心して暮らして行けるようにすること。を強く求めました。浦瀬企画監は、「趣旨は知事に伝えます」と述べました。

 しかし、中村法道知事は26日の記者会見で裁決申請を行うことを発表しました。