「しんぶん赤旗」2014/08/23
土曜人とき
子の未来大切にしたい
不登校経験生かし、活動
雲仙市在住 草野友一さん(33)
 当事者が集まってつくる不登校・ひきこもり情報誌「今日も私は生きてます。」編集部の一員です。自分が手伝うことで当事者に助け舟が出せれば、という思いから「情報誌を広く知ってもらいたい」と活動しています。

 1980年、雲仙市生まれの被爆3世。小学3年生から不登校でした。中学生の頃も、学校には通えず、塾に週1回、通う生活でした。中学1年生のときの担任が生徒思いの先生で、家に泊まりに行ったり、普賢岳(ふげんだけ)に遊びに連れて行ってもらったりしました。この経験が大きな分岐点となりました。

 21歳のとき、在学していた通信制高校から再学習への案内の通知をきっかけに、勉強を再開しました。高校のカウンセラー室で仲間をつくり、学校へ行くのが徐々に楽しくなってきました。

 社会福祉士の資格を持ち、仕事をしながら活動に参加しています。趣味は車、読書、パソコン。特に、車はスポーツカーが好きで詳しいです。座右の銘は「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」。こつこつと努力してやり遂げます。

 夢は将来、自分の事務所を構えること。「子どもの未来を大切にしたい。不登校やひきこもりの子どもたちが支援を受けて、成長できれば」と夢を語ります。
(長崎県・村ア利幸)