「しんぶん赤旗」2014/08/22
中3自殺 第三者委設置を協議
新上五島町 遺族と町長
 いじめを受けていた長崎県新上五島(しんかみごとう)町の町立中学3年の男子生徒=当時(15)=が今年1月8日に自殺した問題で、第三者委員会の設置に向けて20日から遺族両親と江上悦生町長らとの協議が始まりました。両親は同日、長崎市で記者会見を行い、真相究明と再発防止を訴えました。

 協議は非公開で行われ、両親は設置要綱案で第三者委員会が、自殺に至るまでの事実経過や背景などの真相究明、再発防止に向けた提言などをするよう求めました。選任した委員6人の半数を遺族側推薦者にするという遺族側の要望を除いては、両親は「町と認識がほぼ一致した」と語っています。

 記者会見で、両親は「もう一度、町長の言葉を信じたい。息子がなぜ亡くなったのか、改めて調査してほしい」とのべ、「合意になれば早期に設置したい」とする江上町長の言葉を紹介しました。報道陣からの「今後の第三者委員会で明らかになってほしいことは」との問いかけに、両親は「何で死んだのか、どういう心情だったのか、内面的なものを推測してほしい」と話しました。