「しんぶん赤旗」2014/07/31
石木ダム「県は声を聞け」
地権者ら道路工事阻む
 長崎県と佐世保市が川棚(かわたな)町・石木(いしき)川に建設を計画している石木ダムをめぐって、県は30日、建設に向け、県道付け替え道路の工事を着工しようとしましたが、工事現場入り口に陣取った地権者・支援者ら約80人の反対で阻止されました。

 付け替え道路工事着工は、土地の強制収用に道を開く裁決申請手続き(申請期限9月8日)の一環です。付け替え道路は、総延長3160メートルで、ダム建設によって水没する道路の替わりとなる道路です。今回、着手しようとしたのは、下流部620メートル。2010年3月にも、着工しようとしましたが、地権者住民の反対で阻止されており、同年7月以来、中断していました。

 現場に入ろうとする県職員らに、地権者らは「帰れ」「税金のムダ遣いはさせない」と抗議。地権者の一人の岩下和雄さん(67)は「県は、私たちの言っていることをなぜ聞かない。もっと話し合いをすべきだ」と訴えました。支援者は「諫早湾干拓の問題で、確定判決を守らない中村法道知事をはじめとする県が、法を盾に取るのはおかしい」と県に詰め寄る場面もありました。