「しんぶん赤旗」2014/07/15
ダム前提とせず議論を
石木ダム事業 地権者、知事と面会
 長崎県と佐世保市が建設を計画・推進している石木(いしき)ダム事業をめぐって、地権者13世帯と弁護団ら約50人は11日、中村法道知事らと川棚町・川原(こうばる)公民館で集団面会し、ダム建設の必要性について意見交換しました。昨年9月の事業認定以降、地権者と知事との面会は初めてのことです。

 佐世保市の朝長則男市長と川棚町の山口文夫町長も同席。中村知事の「(申請まで)残された時間はわずか」との言葉に、地権者の一人の岩下和雄さん(67)は「県は繰り返し説明してきたというが私たちの理解を得る説明が一度でもあったか。時間がないと言うが今からでも遅くない。ダム建設を前提としない議論をしたい」と反論し、議論継続を求めました。

 朝長市長は、1994年の佐世保市の渇水を根拠に「リスク管理の点で水源が足りない」と利水面での石木ダムの必要性を主張。しかし、現在、給水量は減少傾向にあり、弁護団は「渇水時の降雨でも水は足りるはず」と質問。その後、弁護団からの追及で渇水時の資料がないため、検証のしようがないことが分かり、弁護団は「根拠のない答弁」と指摘しました。

 日本共産党の山下千秋佐世保市議と久保田和恵川棚町議も参加しました。