「しんぶん赤旗」2014/06/25
外国人を不法・奴隷労働
諫早干拓地内の農場で
未払い賃金支払い求め告発
 長崎県の諫早干拓地内の農場が、90日間の短期滞在の在留資格のインドネシア人6人を不法に就労させ、労働基準法に定められた賃金を支払っていない事件で、代理人弁護士らは23日、長崎地裁に未払い賃金の労働審判申し立てと、県警に不法就労に対する告発状を提出しました。さらに、長崎労働局と県に、労働者の実態調査を求めるなどの要請書を提出しました。

 当事者6人は、昨年夏に、インドネシアの派遣会社が、日本で高度なテクノロジーによる農業を学ぶ「研修生」を募集しているのを知り、応募しました。給与は、月200万ルピア(1万6780円)。3カ月で600万ルピアが帰国後に支払われ、ほかに日本での生活費が支給されると説明を受けました。

 6人は、昨年12月11日に短期滞在の在留資格で来日し、翌12日から今年3月8日まで諫早干拓地内の株式会社マツオファームで就労しました。午前8時から午後7時頃まで、主に手作業の農業に従事。社長との交渉で月2回の休日をもらいましたが、12月は休みなく働かされ、実質的に奴隷労働をさせられていました。

 労働審判では、未払い賃金の支払いなどの約1360万円を争う構えです。