「しんぶん赤旗」2014/06/03
アオコ毒被害 「開門で解決を」
諫早で学習会
 長崎県諫早市、大村市の住民でつくる「諫早湾の干潟を守る諫早地区共同センター」(宮地昭代表)は5月31日、長崎県の諫早湾干拓の調整池に発生しているバクテリアの一種、アオコの毒による被害に焦点を当てた学習会を諫早市で開き、約50人が参加しました。

 熊本保健科学大学(海洋生態学)の高橋徹教授が講演。調整池のアオコは、肝臓障害を引きじ起こす毒素・ミクロシスチンを出しており、諫早湾では1年間で4億〜5億トンの水が排出され、湾内以外でも有明海広域でアオコの毒が検出さえていると紹介。農業用水からも検出されており、「毎日食べる物に使うため、危険は大きい」と指摘しました。

 高橋教授は、「開門で調整池に海水を入れることが解決への道」と強調し、制限開門程度の開門でも汚濁排水の影響を抑え、底生生物に良い影響を与えるとのべました。

 講演後、共同センターは総会を開き、有明海再生に向けて今後も学習会を開いていこうと呼びかけました。