「しんぶん赤旗」2014/03/02
質問に県側答えず
石木ダム事業認定 住民が抗議
 長崎県の石木ダム建設に反対する住民は28日、ダムの必要性をただす公開質問状への県の回答が不誠実だとして抗議し、説明を求めました。

 石木ダムは、長崎県と佐世保市が川棚(かわたな)町・石木川に、「佐世保市の水不足」と「川棚川の治水」を名目として計画しているもの。地権者13世帯60人の半世紀にわたる反対を押し切り、強行しようとしています。

 公開質問状では、ダム建設に反対する6団体が中村法道知事にあてて昨年12月と今年1月に提出し、県に佐世保市の過大な水需要予測などを問いただしていました。しかし、県土木部河川課長の回答は「事業認定の是非を問う質問の答えを差し控える」との不誠実なものでした。

 抗議に対し、県は「石木ダムの必要性・公益性については、事業認定において結論がすでに出ている」との回答に終始し、ダム建設の是非を問う質問に一切答えない態度を示しました。住民・弁護団から、「詭弁(きべん)だ」、「地権者を無視するのか」などの声が相次ぎましたが、県は「県の主張は正しい」と言い放ち、同じ態度を取り続けました。

 6団体は今後、事業認定をした国土交通省九州地方整備局に公開質問状を提出する構えです。