「しんぶん赤旗」2014/02/18
長崎大の病原体実験施設計画
反対署名を開始へ
 長崎大学が「病原体実験施設」の建設を長崎市内に計画している問題で、計画中止を求める3団体は15日、長崎市で学習会を開き、反対署名を開始することを明らかにしました。

 計画は、感染すると致死性が高く治療法も確立していないエボラ出血熱ウイルスなどの病原体を国外から持ち込んで扱うBSL―4(バイオセーフティレベル4)施設を約2万人が暮らす人口密集地にある同大学医学部・坂本キャンパスに造ろうというもの。学習会は、「くらしと地域を考える長崎市民の会」(吉田省三代表委員・長崎大学経済学部教授)、「長崎大学バイオハザード予防研究会」(勝俣隆代表・長崎大学教育学部教授)、「BSL―4に反対する周辺住民の会」(下田豊代表)の3団体が共催し、約35人が参加しました。

 講演した勝俣氏は、不完全なフィルター交換で外部にウイルスが漏出し、死者が出たロシアでの事故の事例を紹介。「人間である以上、間違いは起こる。長崎は自然災害が多く、施設が壊れる危険もある」と指摘しました。

 「市民の会」は、長崎大学の片峰茂学長にあてた反対署名の開始を発表。地域住民からの訴えを行った下田氏は、人命を脅かされる危険性を強調。署名への協力を求めました。