「しんぶん赤旗」2013/12/14
被爆地域拡大是正を
年明け協議会研究組織発足
 長崎被爆地域拡大協議会(峰松巳会長)は12日、長崎市であった「長崎原爆の残留放射線と低線量被ばくの人体への影響」をテーマとしたシンポジウムで、被爆地域拡大是正に向けた研究組織を年明けに発足する方針を発表しました。

 同協議会は、被爆地域拡大是正への新しい科学的知見が得られるとして、16日発足予定の「長崎市原子爆弾放射線影響研究会」の委員に県保険医協会の本田孝也会長を選任するよう要求しましたが、市側は裁判で係争中を理由に拒否しました。そのため、同協議会は本田氏ら医療関係者や学識者で構成される新たな研究組織「市民と研究者による長崎市原子爆弾放射線影響研究会(仮称)」をつくり、「シンポジウムで発表した研究内容を新しい知見として市・県・国に被爆地域拡大是正を要請していく」と方針を明らかにしました。

 山本誠一事務局長は「シンポジウムは他の被爆体験者団体、被爆体験者訴訟の原告団・弁護団も賛同しました。新しい科学的知見を行政にも提起をして被爆地域拡大に全力を尽くしたい」と話しました。