「しんぶん赤旗」2013/12/03
諫早湾 国に開門履行要求
原告ら、24日に「間接強制」
 国営諫早湾干拓事業潮受け堤防排水門(長崎県諫早市)の20日の開門期限まで3週間を切った2日、「よみがえれ!有明訴訟」原告・弁護団は、開門実務を担う農林水産省幹部らと長崎市で交渉、国が期限までに開門しない場合、開門命令判決を出した佐賀地裁(2審・福岡高裁で2010年12月に確定)に、24日にも開門の義務を履行できなければ課金して履行を促す間接強制を申し立てると伝えました。

 弁護団は、開門義務の履行を求めるとともに、国が堤防閉め切りに起因する漁業被害を主張せず、開門準備を怠ったことを理由に開門差し止め仮処分を決定した長崎地裁に、異議申し立てを行うよう要求。農水省は、開門命令と差し止めの「二つの義務があり、(20日開門は)非常に厳しい」と述べた上で、異議申し立ては「検討している」と答えました。

 馬奈木昭雄弁護団長は「仮処分決定は、国が何の対策もせず開門して被害が出るという前提だ。異議申し立てを行い、開門は被害が出ないように行うと主張すべきだ」と強調しました。