「しんぶん赤旗」2013/11/10
石木ダムやめさせよう
長崎市で初の全国集会
 長崎県東彼杵(ひがしそのぎ)郡川棚(かわたな)町に建設予定の石木ダム問題で、初の全国集会となる「やめさせよう石木ダム建設!全国集会」(主催・同実行委員会)が9日、長崎市でありました。全国から約350人が参加し、国の事業認定告示により、強制収用の可能性が高まる中、利水・治水両面で効果のないダム建設計画に批判の声を上げました。

 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は「ダムを造るのに住民が住んでいるところに強制収用は許されない。消費税増税を押しつけて、ムダなダム建設を推進するやり方を改めるべきです」と訴えました。

 水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之さんは、利水・治水の両面で検証。利水では、佐世保市の水需要の架空予測と保有水の過小評価を指摘し、対応流域の小ささから治水効果もないとして、こじつけた理由でダムを推進している県と佐世保市の実態を告発しました。

 地権者の松本好央さんは「自然を壊すのは簡単だが、元に戻すのは不可能。子どもたちに自然を残したい」と思いを語りました。

 日本共産党の山下千秋佐世保市議は事業の不当性を訴えました。

 石木ダムからの撤退を求める決議文が採択されました。

石木ダム建設事業 長崎県と佐世保市が川棚町・石木川に佐世保市の水不足対策と地元の洪水対策を理由に、285億円かけて総貯水量548万トンのダムを建設する計画。建設予定地の地権者13世帯約60人が強行姿勢を崩さない県に白紙撤回を求めて反対を続けています。