「しんぶん赤旗」2013/10/30
諫早
開門妨害に対処を
原告ら、農水省に要求
 国営諫早湾干拓事業潮受け堤防排水門(長崎県諫早市)の開門期限まで2カ月を切る中、早期開門を求めている「よみがえれ!有明訴訟」原告・弁護団は29日、開門実務を担う農林水産省の幹部らと長崎市内で交渉し、開門妨害への対処を求めました。

 国は、福岡高裁確定判決(2010年12月)により、12月20日までに開門する義務があります。長崎県が根拠も示さず「開門すれば農漁業や防災に被害が起きる」と開門を妨害しているため、開門実施に必要な対策工事は行われていません。

 農水省側は、対策工事の一つである農業用水確保が仮設対応できるとして、12月開門は可能だとしました。

 国は28日に3回目の工事着手を試みましたが、反対派の妨害で中止しました。原告側は「威力業務妨害という犯罪行為にあたる。抗議し、やめさせるべきだ」と迫ったものの、農水省側は「(威力業務妨害かどうかは)難しい議論だ」と述べるだけでした。

 原告側は、反対派などを入れないよう立てた国の看板が撤去されたことにも言及。「(長崎)県の職員が撤去したという話がある。国は、誰が行ったのか調査・対処すべきだ」と求めました。