「しんぶん赤旗」2013/09/14
土曜人とき
ラグビーの経験が力の源
大村市在住 乾 哲夫さん(49)
 2013年国民平和大行進の長崎県内通し行進者として6日間約90キロの道のりを歩き通しました。例年にない猛暑でしたが、途中の雨が恵み雨になりました。「天候には恵まれた」と笑顔を見せます。

 出発前、昨年の通し行進者から「保冷剤をタオルで首に巻くといい」と教えられました。薬局経営の同級生も「熱中症対策には塩麹飴(こうじあめ)がいい」と助言をもらい、温かい支援を心強く感じました。

 1964年、長崎県東彼杵(ひがしそのぎ)郡東彼杵町生まれ。平和活動に取り組む両親を見て育ちました。核兵器廃絶運動に関わるきっかけは、福島原発事故と昨年1月の父の死。自分にできることは何かを考え、亡父に恥じない生き方を求め始めました。「人間が造った物は人間が止められる」と信じます。

 「核廃絶運動を引き継ぐのは若い世代しかいない」との思いから通し行進を志願。目的が一致した者同士で歩き、「素直にうれしい」と感じました。原水爆禁止世界大会も初参加でしたが、「もっと運動していきたい」と熱意を燃やします。

 病院勤務の理学療法士でしたが不当解雇され、労働組合運動に携わりました。「憲法を生かした労働や暮らしを実現したい」と夢を語ります。高校時代のラグビー部の経験が力の源。「一人はみんなのために、みんなは一人のために」の精神で頑張ります。
(長崎県・村ア利幸)