「しんぶん赤旗」2013/06/02
本明川ダム利水事業中止へ
「ムダな公共事業だ」共産党の指摘裏付け
 国の進めている本明(ほんみょう)川ダム(長崎県諫早市)計画で、「県南部広域水道企業団」(企業長・宮本明雄諫早市長)は31日、ダムの利水目的事業の中止を発表しました。

 長崎市が同ダムに見込んでいた1日水量7500トン(2007年度)の水需要を事業再評価でゼロにして計画撤退を表明したためで、企業団は事業継続困難として来年秋以降に解散の予定です。

 本明川ダムは、利水と諫早市内の治水対策を主な目的に、計画され、利水事業に約400億円をかけて建設する計画です。

 日本共産党は「自然破壊・環境破壊につながるムダな公共事業」と本明川ダム計画に一貫して反対してきました。前長崎市議の津村国弘さんは「党市議団(当時)は、市が水需要の根拠としてきた将来の人口予測は過大と批判してきた。市の負担だけで約44億円もかかり、事業決定前から水道管を敷設するなど、ムダ遣いに拍車をかけていただけに撤退表明は私たちの主張の正しさを裏付けるものだ。ダムによらない治水で中止を求めていく」と話しています。

 諫早市は、治水目的は変わらないとして国に建設を求めていく方針です。