「しんぶん赤旗」2013/05/22
「音楽で被爆伝えた」
海外初公演を市長に報告
 長崎市の「平和の旅へ」合唱団・小笠原一弘団長ら6人は21日、市役所に田上富久市長を訪ね、海外初公演の報告をしました。

 「平和の旅へ」合唱団は、車いすで長崎原爆の語り部として活動を続けた渡辺千恵子さん(1928〜93年)の半生を合唱と語りで伝える組曲を中心に、核兵器廃絶の願いを歌声で広げようと被爆40年の85年から活動。4月に総勢35人で初の海外公演をニュージーランドのオークランドとロトルアの2市で実施しました。

 小笠原氏は「音楽を通じて被爆の実相を伝える役割が果たせました」と報告。現地で被爆写真パネル展を開いた県原水協の佐藤澄人事務局長は「涙を流して聞いている人、パネルの前で立ちすくむ人がいるなど、非常に意義があった」と現地での反応を話しました。

 田上市長は「海外に出て伝えることの大切さを示し、言葉の壁を越えた強い伝わり方をしました。大成功だったと思います」と評価。「国連でも歌いたい」と出席者からの要望が出ると、合唱団の松下進事務局長は「夢を実現させたい」と今後の海外公演への意気込みを語りました。