「しんぶん赤旗」2013/04/03
核兵器廃絶の歌 世界へ
長崎「平和の旅へ」合唱団NZで初の海外公演
10日から17日予定
 核兵器廃絶の願いを歌声で広げている長崎の「平和の旅へ」合唱団は4月、初の海外公演に取り組みます。10日から17日の予定で、ニュージーランドのオークランド市とロトルア市で演奏会を開き、田上富久長崎市長のメッセージとあわせて、原爆写真パネル展と核兵器廃絶署名にも取り組みます。ロトルア市では、公演後も原爆写真パネル展を一定の期間、展示します。

 「平和の旅へ」は、1993年3月に64歳で亡くなった長崎原爆の被爆者、渡辺千恵子さんの半生を合唱8曲と語りで表現した構成組曲です。被爆40年にあたる85年7月の初演以来、県内外で211回の公演、聴衆は12万9000人を数えています。

 渡辺さんは16歳の時、学徒動員先の工場で被爆、半身不随の障害を負いました。車椅子の長崎原爆の語り部として生涯、核兵器廃絶を訴え続けました。

 「平和の旅へ」合唱団は渡辺さんに代わる長崎の「語り部」としての役割を担いたいと初の海外公演に取り組むことになりました。

 事務局長の松下進さん(74)は「渡辺さんも海外で核兵器廃絶を訴えていました。ニュージーランドは核兵器廃絶に関心が強く、思った以上に事前の反応があります。海外公演初めの一歩として取り組んでいきたい」と意気込みを話しています。