「しんぶん赤旗」2012/12/22
被爆地域の拡大・是正を
被爆地域拡大協議会など県に要望書提出
 長崎被爆地域拡大協議会の峰松巳会長と県保険医協会の本田孝也会長ら18人が20日、県庁を訪れ、被爆地域の拡大・是正を求める要望書を中村法道知事あてに提出しました。

 要望書は、米軍の残留放射能調査でこれまで未解析だった被爆未指定地域のデータが、本田氏の追跡調査で明らかになったことを受け、爆心地から12キロ圏内のすべての地域で得られた新たな科学的知見を踏まえて、被爆地域の拡大・是正を求めたものです。

 本田氏は、被爆未指定地域でも高い放射線量を示しているとして、「人体影響があったと考えるのが普通」と研究機関での検討を求めました。県原爆被爆者援護課の梶原敏彦課長は「国と放射線影響研究所(放影研)に相談したい」と即答を避けました。

 放影研が「黒い雨が人体に影響を与えたとは判断できない」としていることに対し、本田氏は「ここでデータ解析作業を終わらせては不十分。県として『不十分』と働きかけてほしい」とのべると、県側は「即答できない」と留保しました。

 県は、来年1月末までに文書での回答を約束しました。