「しんぶん赤旗」2012/08/24
開門敵視姿勢改めて
有明訴訟 漁民と知事が初懇談

 「よみがえれ!有明訴訟」長崎県関係原告漁民10人は23日、県庁で中村法道知事と初めて懇談し、漁業被害の認識と開門敵視姿勢を改めるよう求めました。

 懇談は、日本共産党の堀江ひとみ県議が6月議会の一般質問で、かたくなな開門反対の立場で漁民との面会を避けていた中村知事から「開門を求める人たちとも会う」との答弁を引き出し、実現したものです。

 懇談では、漁民4人が発言。瑞穂漁協の石田徳春組合長は「開門を求める声を無視するのは自治体本来の責任を放棄するもの。中村知事の『漁場は安定しており、開門すれば逆に漁業被害が出る』の発言はウソだ。撤回を求める」と迫りました。小長井漁協の松永秀則理事は、漁業被害の深刻な実態を語り、農漁業共存の道を探るよう求めました。

 中村知事は「漁業被害には複合的な原因があり、諫早湾干拓事業が原因とは言えない」とのべ、発言撤回を拒否。漁民らは「漁業被害の原因は明らか」「現場を見てほしい」と反論しました。

 懇談後の記者会見で松永氏は「漁業現場のことを知らず、認識の違いは大きかったが、懇談に応じた意欲は感じられた。再度機会をつくってほしい」と語りました。