「しんぶん赤旗」2012/08/19
住民批判の中 新幹線起工式
諫早―長崎間

 九州新幹線長崎ルートの諫早―長崎間の気候式が18日、長崎市内で行われました。開業は2022年度ごろの見通しで、博多―長崎間の所要時間は現在の1時間48分から28分短縮されます。

 長崎ルートのうち、武雄温泉―諫早間の44・7キロは08年4月に着工。今年6月には、工事中の同区間を含む武雄温泉―長崎間66キロの一体的な整備を国交相が認可しました。武雄温泉―長崎間での総工費は約5000億円。

 同ルートには、新幹線と在来線の両方の線路を走行できるフリーゲージトレイン(軌間可変電車)が日本で初めて導入されます。

 「長崎『新幹線』の建設中止を求める県民の会」は同日、中里研哉事務局長の談話を発表。中里氏は、国民に消費税の大増税を押し付ける一方で、20分程度の時間短縮効果しか見込めない「長崎『新幹線』に5000億円も注ぎ込むというのは税金の使い方として許されない」と批判しました。

 導入予定の「フリーゲージトレイン(軌間可変電車)」は実用化のめども立っておらず、安全性にも疑問があり、建設への県民の理解は得られないとしています。