「しんぶん赤旗」2012/07/29
内部被ばくの危険学ぶ講演
長崎

 原発ゼロをめざす長崎連絡会とさようなら原発1000万人アクション・ナガサキは17日、矢ケア克馬・琉球大学名誉教授を招いた講演会を長崎市で開き、約100人が参加しました。

 矢ケア氏は「隠されてきた内部被曝(ひばく)の脅威」の題で講演し、原発事故の際に安定ヨウ素剤を投与せず、非常時に規制値を緩和した政府の対応を批判。「根底にはICRP(国際放射線防護委員会)の命より儲けの功利主義と内部被ばくから目を逸らさせる科学の放棄がある」とのべ、ICRPの内部被ばく過小評価を指摘しました。

 矢ケア氏は、チェルノブイリ原発事故のデータで甲状腺をはじめとする臓器すべてに高く蓄積する放射性セシウムの危険性を紹介し、「政府は福島原発事故の被災者に無料治療を行う必要がある」と話しました。