「しんぶん赤旗」2012/07/27
被爆指定地域広げよ
外れた所から高線量検出
長崎県・市に協議会要請

 長崎被爆地域拡大協議会は26日、これまで被爆地域から外されていた地域から原爆投下後に高い値の放射能が検出されたとの報道や研究を踏まえて、被爆地域の拡大の取り組みをするよう求めて長崎県・市にそれぞれ申し入れました。

 被爆地域拡大協議会が県・市の見解をただしたのは、地元テレビ局の報道番組と県保険医協会長の本田孝也医師の「黒い雨」追跡調査です。

 番組では「原爆投下後に米軍が行った放射能調査により、国が『放射能の影響はない』と断定してきた被爆未指定地域の広い範囲に放射能が検出されていた」と報じられました。本田氏は被爆指定されなかった地域で放射能が検出された事実は重いとして、しかも「最大推定被ばく線量25ミリシーベルトは福島原発事故で国が居住制限の目安としている年20ミリシーベルトを上回っている」との指摘して、現行の被爆地域指定に疑問を投げかけています。

 峰松巳会長が要望書を読み上げ、市と県に文書で見解を示すよう要求。市・県ともに「8月末をめどに回答したい」と答えました。